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フランス車修理ファイル 【アーカイブ】



プジョー 106 S16 アイドリング不安定、時にエンスト ........... 05/07/09



時々エンストするので困っているとのお話での入庫でした。
チェックエンジン警告灯は一切点かず、コンピュータテスター診断からもエラー記録が残っていない状況でした。入庫時アイドリングでハンチング(エンジン回転数が波打つ症状)も発生していました。

原因はインレットプレッシャーセンサー注1の測定穴(黄矢印)がブローバイガス注2のオイル分(黄円内)で塞がれてしまった事で正確に圧力測定出来ず症状が発生していました。
洗浄により症状は改善しましたがデリケートなプレッシャーセンサーの性質上洗浄には十分注意が必要です。

この症状の多くはオイル管理の不徹底によるところが大きいです。軟らか過ぎるオイルやヘタリきったオイル、または低品質のオイルを使用していることにより各部の密着、密閉性を保つことが出来ずブローバイガスとなってセンサーに付着してしまい現象が起こり易くなってしまいます。
何度もお伝えしていることですが、オイル管理、オイル選びがなぜ重要か少しでも感じて頂ければ幸いです。

注1,エンジンへの吸入空気圧力を計測するセンサー
注2,燃焼室から吹き抜けてきた未燃焼ガスやオイル




シトロエン エグザンティア オートマのシフトレバー操作不良 ........... 05/04/19



98年以前のエグザンティアで見られる症状です。
オートマのシフトレバーのスライド操作が渋くなってきた、または引っかかる事があるという方は要注意です。
放置しておくとATシフトワイヤーが切れレバー操作が突然出来なくなる事例が多く発生しています。

原因は当時新車装着したATシフトワイヤー外側の螺旋状金属チューブが剥き出し(写真左)の為、水が内部に浸入し腐食(黄円内)が進んで動きが渋くなり最終的に切れてしまったと思われます。
当然現在供給されるワイヤーチューブはビニール皮膜で覆う対策がされています(写真右)




 ルノー・プジョー・シトロエン クランクプーリーダンパー剥離 ........... 05/03/01




最近プジョー306、405、シトロエンZX、エグザンティアのエンジン型式でいうとRFXとLFZ、ルノーでいえばルーテシア、メガーヌ、ラグナのF型エンジンに多くみられる症状です。
初期段階として冷間時エンジンを始動した直後エンジンルームからキュルキュルとベルト鳴きがしている時と似た音がします。(メカニックですらチョッと耳を傾けただけでは識別出来ない位です。)

原因はクランクプーリーに使われているゴム(エンジンの振動と回転ムラを吸収する役目)が剥離してスリップしている音です。(参考写真の黄色丸の中で判定の為ペイントした白線がズレているのがお判りになれるかと思います。)
初期の剥離を放置するとクランクプーリー(下の写真)が脱落しドライブベルトも外れることでオルタネータの発電が止まりパワステも効かず走行不能になります。外れたプーリーで周辺機関へダメージを与えてしまう場合もあります。
使用方法にもよりますが5万kmを超えた車両は注意が必要です。お気軽にご相談ください。




96’以降のルノー ルーテシア、トゥインゴ、メガーヌ エンジン始動不良 ........... 05/01/04



96以降のルノー各車にエンジン始動を試みてもセルモータは元気に回るが、エンジンがなかなか始動しない。または全く始動しない事があるといった症状がみられます。

原因の多くはフライホイールセンサー(エンジンの回転状況を監視しているセンサー)と接続コネクターのピンの接触不良により正確な信号がエンジンコンピュータ送られなくなってしまう為です。もちろんセンサー出力信号の状況をテスターを使い、的確な診断も行います。
接触不良を起こしたセンサー本体、コネクターのピン共に新品へ交換するのが得策の様に思えますが、しばらくするとまた接触不良を起してしまうことがあります。元々出力信号が微弱な為チョッとした接触不良にも敏感なことが影響している面がありますが、96’以降のフライホイールセンサーの製品精度に問題があるように思います。
そこで確実な修理法としてセンサー本体を加工してハーネスをハンダ付けし防水処理を施した上で取付けるようにします(写真上)。




プジョー 206CC サーモハウジングクーラント漏れ ........... 04/09/11




206CCに限りませんが1600ccツインカムエンジン(型式NFU)によく見られるエンジンヘッドとサーモスタットハウジングの接合面からのクーラント漏れの事例です。

接合面接着の為の液体シール剤が密着不良を起こしクーラント漏れが進行します。生産ライン組付時使用の液体シール剤自体が不良なのか施工方法に問題があるのか推測出来ませんが、多く発生しています。
このクーラント漏れを長期間放置し水の継ぎ足しを繰り返していた車両でウォーターパイプに錆で穴が空いた事例もありました。
ボタボタと漏れていることは稀ですし新車に充填されるクーラントは半透明で気付きにくい面もありますがクーラントの減りが早いと感じる方は注意が必要です。




ルノー カングー リアトーションバー車高調整 ........... 04/06/23



フロントにメルベのコイルスプリングを装着し4cmダウンしたことに合わせてリアも車高を下げて欲しいとのご依頼でした。

ルノーをはじめプジョー、シトロエン、アルファロメオ(フロントに採用)などの一部にトーションバースプリング(写真)を使ったサスペンションが採用されています。トーションバーのスプラインのコマを移動する事により自由自在に車高を調整する事が出来ます。リアは3.5cmダウンに調整し前後バランスもなかなかイイ感じに決まりました。(写真を撮り忘れてしまいお見せ出来なく残念ですが・・・)

この構造をもう時代遅れの技術なんていう風潮があります。極限性能は最近のマルチリンクには到底かないませんが、限界が高くないからこそ適度にリアが逃げてくれる為キビキビ感があり単純構造で乗り心地もよく車高調整が細かく出来るなかなか良い構造だと思います。




205、306、405、BX、ZX、エグザンティア オートマ変速時の異音対策 ........... 04/06/08



上記のオートマ車両で2速から3速へのシフトアップ時、キュッという音が発生する車両が一部にあります。
これはミッション内部のブレーキバンドから発生する音なのですがメーカーは根本的な対策をする気が無く?、その対処法として添加剤(左写真)をメーカー純正パーツとして供給しています。
使用する際はオートマチックフルードの交換もお勧めしています。フルード交換とこの添加剤の併用で異音は確実に止まります。
対象はZF社製オートマミッション搭載車になります。わかり易くいうとシフトゲートが一直線にスライドする車両です。




プジョー 206 XS ヘッドガスケットよりオイル漏れ ........... 04/05/11




最近206のエンジンオイル漏れで多い事例がありますのでご紹介します。主にエンジンは1400ccのシングルカムタイプになります。

漏れてしまうのはエンジンヘッド接合面からでヘッドガスケット交換が必要になります。漏れる場所も決まっていてオイルポンプからのメインラインが通るタイミングベルト側前角です。
このエンジンタイプは205やAX時代から使用され当時も結構多発していましたが未だ206になっても改善されていないようです。私もラテンのノリで大概のオイル漏れは笑っていたいところなのですが、ここは放置して置くとタイミングベルトに付着して侵食し最後にはタイミングベルト切れ・・・なんて事になりますのでヘッドガスケット交換作業を行いました。分解して接合面とガスケットを点検、測定しましたが、今回も問題は無かったのでやはりメーカーが言う通り製造時のトルク管理の不徹底が原因なのかもしれません。




プジョー 106 XSI クーリングファンレジスター焼損 ........... 04/04/23



クーリングファンの回り出す水温が以前より高い気がするという相談を受けました。

点検してみると低速回転(約92℃でON)せず、いきなり高回転(約97度でON)で回り出していました。追って調べて見ると低回転で回る際のレジスター(減速させる為の抵抗器)のカプラー部が接触不良を起こし焼けてしまっている事が判明しました。
低速が回らない状態で放置すると高回転側回路のフューズやリレーに負担がかかり最後には高速側も不良になってしまいます。もちろん高めの水温が続けばラジエターやホース類にも大きなダメージを与えてしまいます。




プジョー 306ブレーク ハブベアリング不良による異音 ........... 04/04/17



走行中左へハンドルを切るとタイヤあたりからゴーという唸り音が聞こえるということでの入庫です。

写真でご覧の通り右フロントハブベアリングのカラーが錆びてしまったのが原因です。ステアリングを左に切ると車両右側に荷重がかかり異音が発生したのでした。比較的新しい車両でここまで錆びてしまうのは稀なケースになります。
推測でしかありませんが製造時からあった極小さな傷が走行することで徐々に大きくなったところに水が防水シールを潜り抜け侵入した為錆が発生という悪条件が2つ重なったからではないかと思われます。





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